Roadside Lights ⅵ
雪がしんしんと降り積もる中での撮影は、遙か昔の記憶を呼び覚ます。それは雪遊びをしていて長靴の中が雪でいっぱいになり、靴を脱ぐのに苦労したことや、除雪でできた大きな雪山に穴を掘って秘密基地のようにして遊んだことなどである。そんな楽しい思い出にもまして、私の生まれ育った最北の自然の貌は厳しいものであった。前に進めないほどの激しい吹雪は、まるで自然の力が目の前に立ちはだかるようで、人間の存在がいかに小さなものかを思い知らされた。そのような中、外灯により浮かび上がった吹雪の世 界は、外灯の光により雪が...
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